4月中旬、日本の新型コロナウイルス新規感染者数が英国のそれを上回った。英国では1月上旬に7日間平均で6万人近くにまで拡大したが、4月中旬には2200人台にまで減少した。同時期の日本は約3500人で増加傾向にある。トレンドで見れば見事な逆転である。
英国の場合、1月上旬に始まった3度目の都市封鎖が3カ月以上に及んだことの効果であるのは否めない。だが同時に、英国政府はワクチン接種を急速かつ大規模に進めた。店舗の閉鎖や人との接触の回避という消極策から、ワクチンを手に積極攻勢に出たのだ。両者を組み合わせた政策が3カ月近くで劇的な変化を生み出した。その結果、屋外に限っての飲食店の営業が4月中旬に再開。感染者数が持続的に抑えられれば、5月17日からは室内営業やそのほかの娯楽施設の再開も可能となる。さらに6月21日には規制を撤廃し通常の生活に戻ることが想定されている(その後の感染状況の推移を見てという条件付きではあるが)。
これまでとの違いは、すでに国民の半数が3月末までに最低1度のワクチン接種を終えたことにある。この施策の成果を基に、具体的な緩和策を示して国民に目標を与えることに成功している。
実際、4月12日に実施された第1段の緩和は、それを待ち望んでいた人々にとって希望となった。もうしばらくは規制の残る生活をしのいでいこうという行動を促す。政府、国民の双方にとって、ワクチン接種の急拡大を可能にした政策が希望の根幹になったといえる。
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