日本ではまだあまり知られていない中国スタートアップ企業が、さまざまな業界で急成長している。例えば、EC(ネット通販)サービスの拼多多(ピンドゥオドゥオ)は共同購入とSNS(交流サイト)を組み合わせ、創設からわずか3年で利用者3億人を突破している。この拡大はアリババが運営するタオバオの2倍のスピードである。
急成長の理由については「市場規模が大きいからだ」という答えが返ってきそうだ。これは間違いではないが、単純にそれだけでもない。市場規模だけの問題であれば、ほかの国や地域でも急成長企業を見つけられるはずだ。しかし、中国のスタートアップ企業のように、群を成して急成長している事例はほかに見つけられない。
それゆえ、世界中の起業家、大企業の経営者、投資家、政策立案者たちが、中国のビジネスモデルの群生的な発展プロセスに注目し始めている。
筆者は共同研究者である鄭雅方・早稲田大学助手と、経済の自由化が始まってから現代までの中国を①インターネット革命、②スマートフォンとクラウドの普及、③ビッグデータと決済インフラの確立、の3つに区切って整理した。
それぞれの時代において、ひときわ輝いた企業がある。それらが積み重なって3つの階層から成るピラミッドができ上がった。このピラミッドが中国の経済成長を推進している。
まず第1世代。インターネット革命が起こり、テンセントやアリババが生まれた。もはや、スタートアップ企業を超越した存在で、両社抜きには「有史以来の最速成長」を語ることはできない。自ら先頭に立ってさまざまなイノベーションを引き起こすと同時に、後に続くスタートアップの土台となるインフラの役割も果たしている。
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