電子マネーや仮想通貨の浸透によって、お金の未来について、関心が高まっている。経済学者の坂井豊貴氏に聞いてみた。
──そもそもお金とは何なのでしょうか。
一言でいうなら「交換の媒介」だ。直接物々交換をする場合は、自分と相手の希望が一致しなければ交換が成立しない。だから人は、何とでも交換できるお金を使う。
お金の重要な条件は、「腐らない」こと。電子マネーが急速に普及しているのは、腐らないうえ重さもゼロ、というデジタル情報の性質が非常にお金向きだからだ。
──お金のデジタル化で、人々の感覚や意識も変わりそうです。
現金を使う場合と比べて金遣いが荒くなったりはするかもしれない。だが、お金に対する感覚は本質的には変わらないのではないか。われわれの感覚がすでに変わり終わっているからだ。
住宅ローンなどの大きな取引は、ほぼ電子上で行われてきたし、給料日には銀行口座の数字が増えるだけ。現金が完全になくなることはないが、キャッシュレス化はかなり前から始まっている。
加えて今後は、仮想通貨(暗号資産)がより存在感を増すだろう。じゃぶじゃぶ供給される法定通貨が信認を失う一方で、行き場を失った投資マネーの流入先に選ばれている。ビットコインの時価総額はすでに30兆円を超えた。
──電子マネーと仮想通貨にはどんな違いがあるのでしょうか。
電子マネーは法定通貨が基になった決済の仕組みだ。一方、ビットコインに代表される仮想通貨は例外を除き法定通貨にひもづいていない。発行上限はプログラムで厳格に定まっているものが多い。
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