5大商社の一角を成す三井物産だが、最終利益では3番手だ。2020年3月期の純利益は、三菱商事と僅差で2位だった伊藤忠商事より1000億円以上も低い3915億円だった。石油・ガス事業の複数のプロジェクトで計上した475億円の減損が響いた。
三井物産の利益構成を見ると、金属資源、エネルギーの資源関連事業で過半を稼ぎ出している。資源では鉄鉱石や原油、LNG(液化天然ガス)などが主力で、「資源商社」とも称される。近年はとくに、石炭に比べて二酸化炭素排出量の少ないLNGなど天然ガス関連事業に注力している。ただ、資源価格は市況に左右されるため、この事業の割合が高い三井物産の利益は変動が大きい。

当然、三井物産もこの資源依存をよしとしているわけではない。18〜20年3月期の中期経営計画でも非資源分野(機械・インフラ、化学品、その他事業分野)の利益拡大を目標に掲げていた。しかし、当初の目標にしていた2000億円には届かなかった(20年3月期実績は1630億円)。
3年間で5割近く伸ばす
この厳しい状況下、今21年3月期から開始した中計でも非資源分野の拡大に引き続き力を入れる。
今年5月に開かれた中計説明会で、三井物産の安永竜夫社長は「定量面でコロナ影響を見通すことは非常に困難だ」としながらも、「三井物産が向かう方向を社内外に示すことが重要だ。コロナが収束してから出すのはありえない」との理由から、新中計の公表に踏み切った。
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