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「業務用食用油は厳しい。高付加価値品を強化」 八馬史尚 J-オイルミルズ 社長執行役員

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はちうま・ふみなお 1959年生まれ。83年一橋大学社会学部卒業、味の素入社。98年インドネシア味の素販売社社長、2008年アメリカ味の素副社長。15年味の素常務執行役員。同年からJ-オイルミルズ社長、16年から現職。(撮影:梅谷秀司)
業務用食用油で国内シェア4割のJ-オイルミルズ。コロナ禍は「食」に関わる業界に大きな打撃を与えたが、同社もその例外ではなかった。売上高に占める外食向けは大きい。一方で、巣ごもり需要などが追い風となり、家庭・中食向けは拡大しているのも現実だ。ポストコロナを見据えた事業戦略を、八馬史尚社長に聞いた。

──コロナ禍で非常事態宣言が出された今春以降はどのような状況でしたか。

緊急事態宣言が出されて経済活動が萎縮したため、大口の顧客となる外食産業の活動が縮小した。これが響いて業務用の食用油は減少した。一方で、巣ごもり需要の追い風があり、家庭用は活況となった。

結果として、今年3〜4月を振り返ると、家庭用は2桁増、業務用は2桁減。現在、家庭用は巡航速度となっているが、業務用はコロナ禍前と比べ、やはり厳しい。とはいえ、悪影響はコロナ禍が始まった当初に想定した状況の範囲内で収まっている。

──外食の需要が戻らない中、どのような戦略を考え、実行していますか。

業務用は当社が持つ高付加価値品を軸に、顧客に寄り添える提案を強化する。例えば、食用油「長調得徳」は劣化が遅いため、製造者の手間やコスト、人件費を減らせるといった点で貢献でき、評価を受けている。現在、デリバリー需要が拡大しており「出来たて」に近い料理が好まれるが、当社が蓄積してきた中食向けの取り組みを外食にも生かせるようになる。

──生産や物流など、事業効率の向上も課題ですね。

2003年の製油3社による統合以降、各社が持つ製品ブランドがうまく整理されないままで、顧客の要望が増えれば品目数が増えるという傾向があった。商品数の整理はもとより、生産・物流を含めた全体最適を追求する。コロナ禍で以前のような市場環境には戻らないことを前提としているが、縮小均衡という姿勢ではなく、成長戦略の柱として取り組む。

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