茨城県南部にある取手市は水の街だ。市の南側に日本3大河川の1つ利根川が、北側に利根川の支流、小貝川が流れる。
この街は1970年代から80年代にかけて東京都心に通勤するサラリーマンのベッドタウンとして発展してきた。俗に「茨城都民」と呼ばれる住民の街だ。
都心への足はJR常磐線。以前は上野駅が終着だったため都心部へは乗り換えが必要だったが、2015年3月に上野東京ラインが開通し、東京駅まで50分前後、特別快速なら40分でアクセス可能になった。しかし、同じ県内のつくばエクスプレス沿線で人口が大幅に増加する一方、取手市内の人口は11万人をピークに現在10万6000人と漸減傾向にある。
原因は首都圏のどのニュータウンでも見られる住民の高齢化と、そこで育った子どもたちの転出が大きい。茨城県内のニュータウンとしては、取手市のほか守谷市、つくばみらい市、常総市にまたがり、約850ヘクタールに及ぶ地域でUR(都市再生機構)が開発を進めてきた常総ニュータウンが人口増加を牽引してきた。取手市域には初期開発地区の戸頭地区があるほか、11年3月にゆめみ野の街開きが行われた。関東鉄道常総線「ゆめみ野」駅を中心とする約80ヘクタールの地区で、18年1月末時点で人口は2200人超。だが、以後新たなニュータウンの開発予定はない。
移住・定住支援や再開発
市は漸減していく人口に歯止めをかけようと、16年4月に定住化促進住宅補助制度「とりで住ま入る(スマイル)支援プラン」を創設した。住宅取得や購入した中古住宅のリノベーション費用に対する補助金、シニア世帯が持ち家を子育て世帯に賃貸する場合の仲介料を対象とする補助金などの支援を行っている。制度開設当初の16年は東日本大震災の被災者受け入れなどで69件、翌17年度は76件(1月末まで)の申請があったという。
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