所沢市は埼玉県の西部、武蔵野台地上にあり、南に狭山丘陵を擁する人口約34万人の街だ。この街は、東京に通勤する勤労者のベッドタウンとして栄えてきた。鉄道は西武新宿線で西武新宿駅、西武池袋線で池袋駅へとつながり、これら都内の主要ターミナルまでは30分前後。ほかに西武国分寺線やJR武蔵野線も乗り入れ、交通アクセスに優れている。
所沢は西武鉄道グループの本拠地としても有名だ。プロ野球埼玉西武ライオンズの本拠地メットライフドームをはじめ、西武所沢ショッピングセンター、西武園ゆうえんち、西武園競輪場、狭山スキー場、ところざわのゆり園など関連施設が多くある。
「鉄道の街」としてのイメージが強いが、所沢駅前には「所沢プロペ商店街」があり、その先には、「ファルマン通り」が続く。プロペやファルマンといった名前は、商店街や通りとしては珍しく感じられる。
実は、所沢は日本初の飛行場ができた街なのだ。1911年(明治44年)、所沢陸軍飛行場が完成。初飛行に使われたのがアンリ・ファルマン式複葉機だった。ファルマン通りはこの飛行機の名に由来する。プロペも、飛行機のプロペラから付けられた。現在、飛行場はないが、所沢航空記念公園は市民の憩いの場となっている。
また、所沢は保健所発祥の地でもある。37年(昭和12年)、日本初の保健所が設置されたのは東京の京橋にできた都市保健館と所沢の農村保健館だった。所沢は航空や公衆衛生といった最先端を取り込む先進的な街だったのだ。
所沢と同じ東京から約30キロメートル圏の街として、JR中央線沿線の立川がある。戦前は立川にも飛行場があり、所沢と似たような機能を持っていた。立川は最近、多摩地区の中核都市としてオフィスやホテル、商業・文化施設が集積し、目覚ましい発展を遂げている。
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