トランプ大統領は、1945年から2期務めたトルーマン以来、支持率が一貫して50%未満の「不人気な大統領」だ。通常は政策がよければ党派を超えて支持が集まり、支持率は50%を超えるが、そうならない。
しかし、トランプ氏には岩盤層ともいえる熱狂的な支持者がいるのが特徴だ。地方在住で保守的イデオロギーを持ち、キリスト教福音派のことが多い。コロナ対策がどんなにいいかげんでも、2016年にトランプ氏を支持した人の9割は今も支持し続けている。トランプ氏の新型コロナをめぐる非科学的な発言や場当たり的な対応に不満を持つ層は共和党内にも当然いるが、コロナ対応だけで民主党支持に回ることはまれだ。
コロナで失政があっても支持が揺らぐことはない岩盤層に加え、経済や外交で現政権を支持する層を固め、有権者の4割を押さえているのがトランプ氏だ。コロナ禍でも不動の4割を保っているのは米政治の二極化の象徴ともいえる。
ひるがえってバイデン前副大統領の弱みは、熱心な支持者が少ないこと。つまり、大半のバイデン支持者は反トランプ票であり、トランプ氏が反クリントン票に助けられたのと同じだ。ニューヨーク州北部バッファロー市の元教師、キャスリーン・スキャンロン氏は民主党員として有権者登録しているが、「『反クリントン』でトランプ氏に投票した」と打ち明ける。
シンパが少ないバイデン氏にとってカギとなるのは、民主党員や無党派層の反トランプ票をどれだけ集められるか。具体的には、中西部のラストベルト(さび付いた工業地帯)やスイングステート(選挙のたびに勝者が入れ替わる州)で失業や経済難に苦しみ、「北米自由貿易協定(NAFTA)さえなければ」と考えるブルーカラーの票を、どれだけ奪取できるかだ。
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