新学期を迎え、新型コロナウイルス対策で閉鎖されていた学校での授業をどうするか。米国内で世論が分かれている。
8月25日、フロリダ州レオン郡巡回裁判所は、教室での対面授業を命じた州知事の命令は違法だとの決定を下した。裁判は学校の安全を定めた州法に違反するとして職員組合が起こしたもので、決定に不服な州政府側は控訴した。
全米では幼稚園から高校まで、その再開が政治問題化している。トランプ政権は経済回復のためには、学校での対面授業を再開して子どもを登校させ、親を解放する必要があると考えている。これに同調する共和党の知事が、教育補助金と引き換えに、半ば脅しのような形で学校再開を迫る動きが相次いでいる。
州によっては保護者の対立も先鋭化しており、プラカードを手にした数十人の親たちが教育委員会の建物前で再開を求めて叫び声を上げる風景も見られる。大統領選挙を控え、8月初めから徐々に始まっている新学期は、政治対決の舞台の1つともなっている。
フロリダ州では、「ミニトランプ」とも揶揄されるデサンティス知事が、全米でも有数の学校区(学校行政の単位)を含む州内すべての学校を対象に、オンライン授業だけの方式から、対面かオンラインかを保護者が選択できるようにすることを当局に命じた。従わない場合は、州からの補助金は支給しないという。ただでさえ教育費不足で困窮する公立学校は、これに従わざるをえない。
しかし、学校運営はそもそも郡教育委員会の管轄下にある。巡回裁判所の決定は、知事の越権行為の違法性を確認した格好だ。
人口2100万人のフロリダ州は、全米でも新型コロナ感染者数がカリフォルニア州に次いで多い。これまでの感染者数は61万人で、死者は1万人を超える(8月27日現在)。1日当たりの新規感染者は3000人前後だ。
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