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現実味増すバイデン政権の「よりよい復興」の狙い 2カ月半後に迫る米大統領選挙

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  • 中村 稔 東洋経済 編集委員

米大統領選挙が2カ月半後に迫ってきた。世論調査では民主党候補のバイデン氏が平均支持率で現職の共和党トランプ氏を7ポイント近く上回る状況が続く。激戦州の多くで優勢であり、「バイデン政権」の現実味が増す。民主党は上下両院でも過半を制する勢いだ。

トランプ氏は黒人暴行死事件後の抗議デモに対する強権的姿勢に加え、新型コロナウイルスの感染再拡大を招いた対応が国民の不信を買っている。「コロナを恐れて郵便投票が増えれば不正が多発する」と選挙の延期にまで言及したが、連邦法改正が必要となる延期実現の可能性はほぼない。「トランプ氏も過去、郵便投票したではないか」と皮肉られる始末で、かえって自らの焦りを際立たせている。

一方、バイデン氏も油断は禁物だ。9月29日、10月15日および22日には3度のテレビ討論会で直接対決に臨む。3大争点とされる経済再建、コロナ対策、対中政策などで相手の「口撃」をかわし、説得力ある解決策を有権者にアピールできるかが勝負となる。

そこで、バイデン氏が7月に4回に分けて発表した経済政策「ビルド・バック・ベター(よりよい復興)」に注目したい。

まず第1弾として、米国製品の政府調達に4000億ドル、電気自動車や5G通信網など先端技術の研究開発支援に3000億ドルを投じ、製造業で500万人の新規雇用を創出するとした。出身地で激戦州でもあるペンシルベニア州の金属加工工場で演説した同氏は、自身のブルーカラーのルーツを強調。中国製に頼らず米国製を強化する「バイ・アメリカン」戦略はトランプ氏の「アメリカ・ファースト」の発想に近く、前回選挙でトランプ勝利に貢献した白人ブルーカラーの票を奪い返す狙いがある。

第2弾が、クリーンエネルギー普及加速のための4年間で2兆ドルという巨額投資だ。気候変動対策と経済再建の両立を図るもので、欧州の「グリーンリカバリー」構想に近い。従来の10年間で1.7兆ドルから大胆に前倒ししたのは、サンダース氏ら急進左派の主張をくみ、党内融和を図るためだ。

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