株式時価総額で米テスラがトヨタ自動車を上回ったことが話題になっている。
テスラの時価総額は約30兆円。トヨタは単純計算で約22兆円、自己株を控除すると約19兆円だ。いずれにしろ相当な差がついた。
この逆転はテスラ株の急騰が引き起こした。2020年の年初、テスラの株価は430ドルだった。トヨタの時価総額に並んだ6月半ばには約1000ドル。足元では1500ドルを突破している。
規模や業績を比較すると、両社の差はまだ歴然としている。
年間の自動車販売台数は、テスラの40万台弱に対してトヨタは約1000万台(持ち分法適用の中国を含む)。売上高ではテスラがトヨタの約11分の1。昨年度、トヨタは2.4兆円の営業利益を稼いだが、テスラは年間で営業黒字も最終黒字も出したことがない。
こうした事実を踏まえて「テスラ株はバブルだ」とする声は根強い。一方で、「電動化という自動車業界の潮流変化を受けた主役交代の象徴だ」といった解説も聞く。
さはさりながら、バブルの要素が強いといえる。テスラを評価しないわけではないが、今の株価はさすがに高すぎる。電気自動車(EV)市場が右肩上がりに成長し、その中でテスラが勝ち抜き、さらに現状のトヨタ以上の利益を稼ぐ──。その可能性は高くないと考えるのが凡人だ。
米国株式市場がバブルになっているとも感じる。EVや燃料電池車(FCV)のトラックベンチャーの米ニコラ。まだ市販車を1台も造っていないにもかかわらず、時価総額は6月に3兆円に達し、足元でも2兆円近くある。
「コロナ禍で外出ができない中、お手軽なギャンブルとして株式投資が行われている」。物言う株主として有名な海外ファンドのトップはそう分析していた。
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