小田原市は神奈川県の南西端にあり、西に天下の嶮(けん)といわれた箱根を、南に相模湾を抱く人口18万9000人の街である。
戦国時代には北条氏が治め、江戸時代には箱根を控えた宿場町として栄えたが、戦後は観光と漁業の街として知られるようになる。交通の便は悪くない。JRは東海道線、東海道新幹線が街を貫き、小田原駅のほか、国府津、鴨宮、早川、根府川の駅を持つ。私鉄では小田急電鉄で町田や新宿方面にアクセスでき、箱根登山鉄道や伊豆箱根鉄道などが観光客を運ぶ。
漁業も盛んで定置網や刺網などの漁法でアジ、サバ、イワシ、カマスなどを捕る。市内にはかまぼこ店も多く、観光客に人気だ。
企業も意外と多く立地する。小田急箱根ホールディングスの本社をはじめ、ライオンや第一三共プロファーマなどの医薬系の工場、日立系の工場や事業所が市内各所に存在する。
バブルの頃には、新幹線通勤が多くの企業で認められ、東京まで30分余りでアクセスできる小田原は住宅地として脚光を浴びた。だが、バブル崩壊以降、新幹線通勤を認める企業は減り、都心居住が注目される中で、ピーク時には20万人を超えた人口も減少に転じる。人口減少は街の商業機能の衰退につながる。2002年には小田原駅前の丸井が閉店、箱根登山デパート、ビブレからの業態転換を図った小田原アプリ、西武小田原店も続々と閉店した。
危機感を抱いた市は、15年11月、小田原駅東口におだわら市民交流センター・UMECOをオープン。この施設は「拠点」「相談・支援」「協働支援」「学習・体験」「交流・コーディネート」「情報の集約・発信」の6機能を掲げ、市民、地元活動団体、事業者などが集まる拠点づくりを目指している。
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