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ライフ #人が集まる街 逃げる街

ディズニーリゾートとベッドタウン 浦安市 [千葉県]

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  • 牧野 知弘 不動産事業プロデューサー

浦安市は千葉県の最も東京寄り、東京都江戸川区と旧江戸川を挟んで対峙する、人口約17万1000人の街である。

この街は全国的には「東京ディズニーランドの街」として知られているが、東京に通勤する住民が多く、ベッドタウンとしての役割も担ってきた。2018年の浦安市の調査によれば、市内における15歳以上の就業者数は7万9358人。その約6割、4万9280人がほかの市区町村での就業者である。さらにそのうち千代田区・中央区・港区への通勤者は1万9452人で、約4割にもなる。

その通勤客を毎朝毎夕運ぶのが東京メトロ東西線とJR京葉線だ。東西線は浦安駅から大手町駅まで快速で16分。京葉線は市内に舞浜駅と新浦安駅があるが、舞浜駅から東京駅まで最短12分でアクセスできる。

この街は約4分の3が埋め立て地である。埋め立ては1964(昭和39)年から開始された。現在では整然と区画された街並みが美しい浦安だが、61(昭和36)年刊行の山本周五郎の小説『青べか物語』では、埋め立て前の姿がわかる。作品の舞台は貝やノリなどの漁業を営み、釣り場もある根戸川下流の街、浦粕町で、これは江戸川と浦安のことだ。周五郎は、28〜29(昭和3〜4)年にこの街に住んでおり、その頃の素朴な漁師町の風情が描かれる。遠浅の海に高さ約3メートルの脚立を立て、今では幻の魚といわれるアオギスを釣る姿が風物詩だった。

埋め立てでこうした姿は消え、代わりに大量の住宅が供給された。だが、この街を単なるベッドタウンに終わらせず、世界的な遊園地を誘致しようと奮い立ったのが京成電鉄と三井不動産である。両社が主体となって設立されたオリエンタルランド社は、米ウォルト・ディズニーとの困難な交渉を乗り越え、83年4月に開園にこぎ着ける。

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