花巻市は岩手県の中西部に位置する、人口約9万5000人の街である。街の北東端には北上山地の最高峰、早池峰(はやちね)山がそびえ、中央部を東北地方では最大の河川である北上川が流れる。この街は北上市とともに北上都市圏を構成する、県内有数の街である。
交通の便は申し分ない。東北新幹線新花巻駅から東京駅までは約2時間30分強。東北自動車道が市内を縦断し、海のある釜石方面や秋田方面につながる東北横断自動車道もある。空の玄関・いわて花巻空港は大阪の伊丹、愛知の小牧、北海道の新千歳および福岡空港に定期便が飛び、国際線は台北と上海に週2便が運航する。市中からも近く、花巻駅から車で約10分程度だ。
花巻を語るに当たって外せない存在が宮沢賢治である。日本を代表する詩人・童話作家の宮沢賢治はこの街で生まれた。彼は作品中で理想郷をイーハトーブと名付けたが、これは故郷である岩手県をモチーフにしたとされている。
この街には故郷の誇りである賢治ゆかりの「宮沢賢治童話村」「宮沢賢治記念館」や、童話『注文の多い料理店』に登場するレストランをイメージした「山猫軒」があり、観光客を引きつけている。
花巻の主要産業は宿泊業、飲食業をはじめとした観光関連だ。花巻のもう1つの顔である温泉は、街の西部を流れる豊沢川沿いに松倉温泉から新鉛温泉、山の北側には花巻温泉、台温泉などがある。
岩手の代表的な食、わんこそばはこの街発祥である。江戸時代、南部藩の殿様が花巻城で食事を所望した際に、そばを小さな椀で少しずつ供したところたいへん喜ばれた逸話から名付けられたという。
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