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新型コロナが引き起こす新型不況 孤立を深めている場合ではない

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新型コロナウイルスが今後どんな展開を見せるかは予断を許さない。だが、グローバルな景気後退がすぐそこまで迫っていることだけははっきりしてきた。しかも今回の危機は、2000年以降に世界が経験した2度の不況とはまるで違った様相を呈する可能性がある。ドットコムバブルの崩壊やリーマンショックとは違って、需要だけでなく、供給までもが急減しかねないからだ。実際、1970年代の石油危機以来の事態となっても不思議ではない。

感染の恐怖から航空・観光需要が激減するのは言うまでもない。今後に備えて出費を控える人も増えるだろう。しかし供給サイドを襲うショックも、需要サイドに劣らない。隔離措置や外出自粛で事業活動が滞り、世界のサプライチェーン(供給網)が寸断されるためだ。各国は他国の感染統計に不信感を抱いており、入国制限措置が広がる。必然的に貿易もしぼむ。

感染国の政府は医療受け入れ態勢の底上げや消費喚起に向けて大規模な財政出動を行うことになるだろうが、当然、そうすべきだ。まさかのときの資金は、まさかのときに使ってこそ意味がある。逆にいえば、景気のよいときに野放図に財政を拡張するのが危険なのは、疫病や戦争、天災といった不測の事態に対処できなくなるからだ。

気になるのは、政策担当者やあまりにも多くのエコノミストが、今回の危機をこれまでの延長線で捉えていることだ。新たな不況は供給不足のために少し前までの危機とは異なった形態となりうるのに、こうしたリスクが軽視されている。需要不足で起こる不況とは反対に、“物不足”で起こる不況では、物価は下落するのではなく上昇する。おまけに、多くの国はこのような危機を70年代の石油ショック以降、経験したことがない。

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