──就任初日のあいさつで「創立以来最大の危機だ。バッドニュースこそ上げてくれ」と呼びかけました。一方で「出世につながらないし、犯人捜しもされるのに悪い情報を上げる職員がいるのか」と疑問視する声も聞こえてきます。
「中間層がバッドニュースを握り潰す」ということは現実にあったのだろう。支社レベル、エリア本部レベルなどそれぞれの階層で不十分な対応があり、現場の声が上に届きにくくなっている。外部通報窓口に申し立てても、同窓口はハラスメント専門で金融に詳しくない(ので取り上げてもらえない弊害もあった)。また「現場で犯人捜しが行われている」という話も聞いている。各階層で不十分な対応があったのだから、トカゲの尻尾切りをするのではなく、現場で起きていることへの感度を全役職員で上げていきたい。
──増田社長と同時に日本郵政常務に就任した林俊行・国土交通省元審議官が最近、「元国有企業でリストラをしていないのは日本郵政だけだ」と発言しています。全国に2.4万局ある郵便局の削減に踏み込むつもりでしょうか。
すぐに郵便局を減らすことは考えていない。まずは不正を正さなければならず、ネットワークの再編を議論するときではない。単に局数や社員数(が適正かどうか)を見るのではなく、郵便局内の仕事の効率化も進めながら再編を考えなければならない。局長に聞くと「局員の確保が大変だ」と言う。40年には都市部でも人口が減る。今から20年かけて、どうやってネットワークを再配置すれば痛みなく収まるのかを十分考えていかないといけない。
この記事は有料会員限定です
残り 622文字
