有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #少数異見

タイ人が約束を守ることを喜べない理由 揺らぐ日本企業の優位

2分で読める 有料会員限定

タイで人材紹介業をやっている日本人と久しぶりに会うと、浮かない顔をしていた。「最近業績が落ち込んでいる」と言うので、てっきり「タイ経済の不振」や「日本企業の進出減少」が理由かと思ったら、その原因は意外なものだった。「タイ人が約束を守るようになった」と言うのだ。

何が不都合なのかと不思議に思いながら話を聞いた。この会社が創業した20年以上前、タイに進出した日本企業から「急に従業員が辞めると言い出して人手が足りない」という悩みが多く寄せられ、その対応を迅速に行うことで業績を伸ばしてきたという。すぐに約束を翻す、何も言わずに突然来なくなるといったタイ人の気質と日本人の感覚のギャップを埋めるビジネスモデルが当たったのだろう。

ところがここ数年、バンコクに住むタイ人ホワイトカラーが約束時間を守るようになった。会社を辞める際も、契約どおり2〜3カ月前に申し出ることが増えた。企業側が準備できるようになったため、人材補充に奔走する必要性が薄れたというのだ。なぜタイ人は約束を守るようになったのか。知り合いのタイ人のコンサルタントの見解は「個人にとって約束を守るメリットがはっきり見えてきたから」というものだった。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数