中国政府が進めている電気自動車(EV)補助金の削減・撤廃をめぐり情報が錯綜している。
1月11日に北京で開かれた「電気自動車百人会論壇」において、中国科学技術協会主席の万鋼氏は「2020年のうちは補助金政策を変えないでほしい」と補助金政策の現状維持を提案した。
その要請に応えるように、同席していた工業・情報化省(工信部)の苗圩(ビョウウ)部長(大臣)は、「今年7月1日まで補助金の追加削減はしない」と宣言し、聴衆から大きな拍手が湧き起こった。
だが関係者の安堵感も束の間で、その1時間後には工信部のスポークスマンがSNS(交流サイト)を通じて、「部長の『追加削減なし』は失言だった。今年の補助金追加削減案は未確定だ」と訂正のメッセージを流し、関係者を落胆させた。
15年に財政部をはじめ工信部、交通運輸部、国家発展改革委員会など関係省庁により策定された計画では、EVを中心とする新エネルギー自動車の補助金は16年の金額を基準として段階的に削減・撤廃が進められ、20年末までの完全撤廃をうたう。
19年3月に発表、同7月に実行が開始された補助金削減政策は、計画よりやや前倒しで進んでおり、現時点で累計70%超の削減となっている。その影響を受け、新エネ車販売は大幅に減少し、19年7月から12月まで6カ月続けて前年実績を下回った。
もともと経済成長の減速により、中国の自動車全体の販売台数は18年、19年と2年連続で前年割れとなっている。大幅な補助金削減の追い打ちにより、19年の新エネ車販売台数は120万台の大台こそ保ったものの、前年比4%のマイナスと初めて前年割れとなった。
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