有料会員登録
政治・経済・投資 #世界

米国の関与縮小で混迷深まる 中東情勢

3分で読める 有料会員限定
2019年6月、オマーン沖で炎上する日本国籍タンカー。犯人は依然不明のまま(ISNA/AP/アフロ)

2020年は中東にとって大きなエポックになる。シェールオイルの増産により、米国が70年ぶりに石油の純輸出国になる見通しだからだ。このことは米国のエネルギー戦略、外交政策の転換を通じて、中東の秩序に大きなインパクトを与えつつある。

その前触れであるかのように、19年の中東では、犯人不明の武力攻撃が頻発した。

19年6月には安倍晋三首相がイランを訪問している最中に、オマーン沖で日本籍のタンカーが襲撃された。さらにサウジアラビアの石油パイプラインなどへのドローンやミサイルによる攻撃が連続。9月にサウジ国営石油会社サウジアラムコの大規模製油施設がドローンで攻撃された際には、一時的に同国の原油生産能力の5割が失われ、原油価格が1バレル=70ドル近くに上昇する場面もあった。

一連の攻撃について、サウジと米国は、イランによるものだと非難している。イラン側は関与を否定しているが、その多くについて犯行声明を出したイエメンの反政府勢力であるフーシ派は、イランの影響下にあるとされる。

米国とイランの対立は根が深い。イランはもともと米国の中東戦略の要だったが、1979年のイスラム革命後は急進的な反米国家となった。米国は当初、イラク、サウジと組んでイランを封じ込めようとしたが、その後にイラクとも対立。イラク戦争後は、荒廃したイラクに地元のシーア派を介してイランの影響力が広がった。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数