有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #中国動態

5GとAIめぐり白熱する米中のネットワーク戦争 監視システムの拡大を狙う中国

3分で読める 有料会員限定
  • 小原 凡司 笹川平和財団上席フェロー
中国はサイバー空間でも米国に対抗。写真は10月に開催された世界インターネット大会の様子(imaginechina/アフロ)

香港で、ICカードやスマートフォン決済アプリを使用せず、現金に回帰する動きがあるという。反政府デモ当日の利用記録をたどり、香港警察がデモ参加者を特定しようとしているという疑念が香港市民に広がったからだ。

香港市民は皆、中国政府がネット決済・電子マネーの使用に関する情報や個人情報を悪用する危険性を認識しているともいう。

中国共産党は、個人の移動や支払いに関する情報から、個人の行動のすべてを監視できるということだ。個人の行動監視には、監視カメラ網やビッグデータマネジメント技術も一役買っている。

こうした情報の交換を実現する基盤的インフラが通信・情報ネットワークである。中国は、ネットワーク構築でも米国に対抗しようとし始めている。これまで世界の人々は主としてインターネットを利用して自由に情報交換してきた。

しかし中国は、米国が情報を掌握したり、中国国民が中国共産党にとって不都合な情報に接したりすることがないよう、「金盾」(グレートファイアウォールとも呼ばれる)をはじめとする厳重な検閲システムを構築してきた。

中国は、国内に独自の基準に基づいたネットワークを構築しているともいえる。中国のネットワークは、5G(第5世代移動通信システム)およびAI(人工知能)関連技術の導入によって、より強力な監視システム構築に寄与するだろう。さらに中国は、そのネットワークを国外に拡大しようとしている。2017年5月に習近平国家主席は、広域経済圏構想の「一帯一路」にビッグデータ技術を取り入れて「デジタルシルクロード」を打ち立てる、と宣言した。米国に対抗して、中国が主導する国際的なネットワークを構築しようというのである。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数