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IMF融資はなぜ失敗するのか アルゼンチンの財政破綻

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2002年の債務不履行(デフォルト)がスローモーションだったとしたら、今回はシェークスピア劇を1分間に凝縮したかのようなスピードだった。アルゼンチンの財政破綻の話である。

とはいえ、前回も今回も破綻は避けられなかった。そして、どちらのケースも国際通貨基金(IMF)の融資はデフォルトを先送りしただけのように見える。いや、それどころか、かえって傷を広げてしまったようだ。アルゼンチンの債務危機は、大規模な緊縮財政と債務カット、外国からの援助、およびこれらの組み合わせでしか解決しえない問題だった。それなのにIMFはなぜ、進んで融資したのか。

1つには、1990年代後期〜01年の融資が失敗に終わったという負い目があるのだろう。ただ、アルゼンチンやベネズエラといったデフォルト常習国が債券市場の蟻(あり)地獄にはまっていることを知らない者はいない。米ハーバード大学のラインハート教授らとの共同研究で私たちが明らかにしたように、「債務の許容限界」が低い国はデフォルトを繰り返すものだ。

弱まる立場、強まる圧力

また、アルゼンチンの融資条件を緩くするようトランプ米大統領がIMFに圧力をかけたため、問題はより深刻になったという指摘もある。アルゼンチンのマクリ大統領の父は実業家でトランプ氏と親密だった。真相はどうであれ、IMFの立場が弱まってきているのは事実であり、おそらくこのあたりに問題の根っこがある。

というのも、IMFは融資条件を緩めるよう各方面から突き上げられているからだ。IMFは資金の貸し手であって、施しを与える機関ではない。だが、中にはこうした事実を受け入れられない人たちがいる。債務免除を行い融資を補助金に組み替えれば、IMFは一部から喝采を受けるだろう。だがそんなことをすれば、IMFの金庫はあっという間に空っぽになる。国際金融システムもショックに見舞われよう。新興国の債務は未曽有の水準に膨れ上がっている。そんなときに、「最後の貸し手」ともいえるIMFの屋台骨が揺らいだらどうなるか。

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