アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)が7月に発足した。域内人口は10億人を超え、経済規模は2兆ドルを上回る。人口からみれば、世界貿易機関(WTO)創設以来、最大の自由貿易協定が成立したことになる。これにより、勃興著しいアフリカ経済の勢いが今後何年にもわたって維持されるのは間違いない。
アフリカ市場は2000〜18年に年率4.6%の成長を遂げた。その7割近くが現地の需要増によるものだ。アフリカは世界で最も起業が盛んな地域であり、生産年齢人口の約22%が事業を起こす。起業率は中南米(19%)やアジア(13%)と比べても高い。
ただ、AfCFTAの機会を最大限に生かすにはアフリカ企業の変革が欠かせない。これを後押ししようと、アフリカ連合委員会(AUC)と経済協力開発機構(OECD)が共同作成した報告書が「アフリカの開発の原動力」である(今年10月公表予定)。同報告書では、経営者層や政策担当者に向けて以下の3つのアプローチを提案している。
1つ目は、製品やサービスの質を引き上げる政策支援だ。
アフリカ企業によるISO(国際標準化機構)規格の認証申請件数は00年の3倍に増えたとはいえ、やっとマレーシア1カ国分に並んだにすぎない。補助金や低利融資を通じ企業のISOの認証申請にかかる費用を援助していく価値は大いにある。アフリカ諸国41カ国のデータからは、ISO認証を取得した会社の売上高は製造業で従業員1人当たり77%、サービス業で55%高くなることがわかっている。
ネックの1つは輸送網
また、アフリカでは輸送インフラが貧弱なせいで、物流費がかなりのコスト圧迫要因となっている。輸送インフラの改善を進めるだけで、現在コスト高を招いている無駄の多くが省けるはずだ。
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