金融市場の行き着く先が見えにくくなっている。
2019年の下期もグローバルに各国中央銀行による金融緩和が展開され、継続されることは疑いの余地がない。米中貿易協議における対立激化で景気悪化の懸念されることが、かえって金融緩和への期待につながっている。ブレグジット(英国の欧州連合離脱)、米大統領選挙をめぐる不透明感も同様である。
トランプ米大統領など政治家のツイッターがボラティリティーを生む唯一の材料かもしれない。金融緩和の余地の小ささが問題視されるなら、近い将来、財政政策の比重が増すだろう。これに対する懸念は、「金利はいつか上がる」というものだが、騒ぐだけむなしいのが現実だ。
こうした状況を前提にする限り、世界的に比較的信用リスクの高い債券の利回りも低いままが続き、信用スプレッド(信用リスクに応じた利ザヤ)は縮小したままの状態であろう。
かのグリーンスパン元FRB(米連邦準備制度理事会)議長も「米国債の利回りがゼロ以下になることを妨げるものはない」と指摘したそうだ。信用リスクの高まりへの懸念から、金融市場が崩壊する、リーマンショックのようなことは起きないのか。
信用市場発の金融市場の崩壊があるとすれば、前兆を知るポイントは2つある。
信用市場からの警告
第1に、信用市場で起きるイベントである。地政学的リスクや大型企業のデフォルトなどが想定できる。もっとも、銀行や企業の破綻がいくつか起きても、粛々と整理されて、サプライズにもならない可能性はある。
第2に、流動性相場の中、バブルの度合いを高めた市場から資金が急激に流出することである。
たとえば、レバレッジドローン(信用力の低い先への融資)や新興国市場などにこれまで資金が集まってきたが、今後も資金が回り続けるのかどうか。
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