ハワイは快適な気候に美しい海、ワイキキのホテルには一流レストランがそろい、日本食にも不自由しない。日本へのフライトも1日20便以上と充実しているほか日本語も各所で通じる。多くの日系人がいることから、価値観や習慣も、米国本土より日本に近く過ごしやすい。
そのため、シニア層の中にはハワイ好きが高じて、1~2週間から1~2カ月と中長期間滞在する人もいる。最近では、日本で事業に成功し、ハワイと日本を行き来するデュアルライフを楽しむ人も増えている。
そんな人向けに、元ソニー・ハワイ社長の坂井諒三さんは2007年、NPO法人ハワイシニアライフ協会を設立した。「ハワイはお金には代えられないすばらしい気候がある。通常のハワイ旅行ではなく、イベントなどで地元の人と交流してアクティブにシニアライフを満喫してほしいという思いで始めた」(坂井さん)。
ハワイでゴルフやウクレレ教室、マージャン大会などのイベントを毎週開催。オアフ島とマウイ島のほか、日本全国に11支部を抱え、現在の会員数は950人に達する。
医療や介護費がネック
ただ会員数はピークだった12年の1200人からは減少傾向にある。「現地に友達ができて会員でいる必要性がなくなったり、配偶者の病気など家族の事情で年に1回のハワイ訪問が難しくなったりした人が一定数いる。とはいえ、医療費や老人ホームの入居費の高さも大きな要因だ」と坂井さんは言う。
場所にもよるが、人件費や不動産価格が高いハワイではサービス付き高齢者向け住宅が月に約9300ドルという高額のケースまである。自宅介護の場合も利用料が1時間25ドルという具合だ。そのため、ハワイ在住の日本人の中には老後は日本で過ごしたいという人が少なくない。
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