「向右看斉(右向け右)、一、二、一、二!」
7月4日、アフリカのルワンダはジェノサイド解放25周年を祝った。アフリカ7カ国の元首が招かれた閲兵式では中国語の号令が響き渡った。「これぞ、中国とルワンダの軍事交流の新たな成果だ」と中国メディアは自画自賛する。
およそ3カ月前、ルワンダの要請を受けて中国人民解放軍儀仗大隊の6名の教官が同国入りした。その指導の賜物だという。
この話で思い出すのは2017年10月、やはり中国語の号令が発せられた、中東のカタールでの閲兵式だ。このときは同国の警官が「解放軍行進曲」に合わせて手と足を大きく振り上げて行進した。
アラブ人やアフリカ人が中国語の号令を発したからといって、国際社会における中国のイメージが高まるとは思えない。しかし、中国の影響力が、想像以上に深いところまで入り込んでいることを実感させるのは間違いない。
米中対立が長期化の避けられない構造的な問題として認識されて以降、中国は従来の対米依存体質を見直し、緩やかな“脱米”へと舵を切ってきた。
キーワードは「東方不亮、西方亮(東がダメなら、西がある)」だ。
ターゲットの中心にあるのは、「一帯一路」沿線国であり、中でも欧州とアフリカだ。ここ数年、利害対立が顕著となっている米国と欧州の関係にくさびを打ち込み、アフリカとの関係を強固にしつつ同地域に潜在する成長力に火をつけるのだ。
外交手法の大きな相違
いずれも中国を抑制しようとする米国への対抗だが、米中の外国へのアプローチは決定的に違う。
1つは、「価値観と利害」の違いだ。米国は中国が価値観のうえで異質で危険であることを強調し、中国からの離反を呼びかけている。これに対し、中国は「一帯一路」のように経済発展にかかわる多種多様な“蜜”を用意し、共通の利害を手がかりに他国を引きつける。
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