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激変する核抑止のルール 兵器開発でも中国が台頭

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  • 小原 凡司 笹川平和財団上席フェロー
射程が5000キロメートルとされ迎撃が難しいDF-26は、米軍の空母の存在意義を失わせかねない(Imaginechina/アフロ)

今年1月、中国中央電視台(CCTV)は中国ロケット軍のDF-26中距離弾道ミサイル発射を報じた。中国はDF-26を対艦弾道ミサイルであるとしている。米国情報機関は2017年に、中国ロケット軍が16発のDF-26を保有していると発表した。

DF-26は、衛星から目標情報を得ながら、弾頭に装備した4枚の翼を用いて姿勢を調整し、飛行経路を変えて目標(艦艇)に突入する。速度はマッハ18とされ、限定的であっても極超音速滑空技術が使われていることになる。

中国は、さらに高い技術を使用したDF-17中距離弾道ミサイルを用いて極超音速兵器の開発を行っている。これらミサイルは、現段階では通常弾頭を搭載しており、大量破壊兵器ではないが、戦闘の様相を変えるゲームチェンジャーになりうる兵器である。

中国は、DF-26の射程が5000キロメートルであるとしている。港に停泊していようと航海していようと、自らが搭載する艦載機の行動半径の外側から対艦弾道ミサイルで攻撃され、しかも防御の手段がないのであれば、空母の存在意義はなくなってしまう。

変化しつつあるのは通常兵力による戦闘だけではない。核抑止のゲームに関するルールも書き換えられる可能性がある。

現在起こりつつある問題は、主として2つある。1つは、中国が新しいアクターとしてゲームに参加したことによる。中国は、米国やソ連は軍事力を用いてでも中国の発展を妨害すると考え、米ソの軍事力行使を抑止するために核兵器の開発・配備を進めてきた。現在の主なターゲットは米国である。

中国の核抑止は、米国本土を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)によるものだけではない。グアム島の米軍基地や中国に接近する米空母打撃群を攻撃する弾道ミサイルにも核弾頭が搭載できる。こうした中国の中距離弾道ミサイルの劇的な能力向上が、米国のINF(中距離核戦力)全廃条約脱退の原因の1つとなっているとも考えられる。

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