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独裁体制の国家に覚える違和感は何か 組織原理に残る民主集中制

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  • 岡本 隆司 早稲田大学教育・総合科学学術院教授

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筆者はロシア革命を研究する専門家ではない。ロシア語も満足にできない、まったくの門外漢である。しかしロシア革命は世界史上の一大事件なので、当然「東アジアの運命」も左右した。そこで及ばずながら勉強も試みており、今回も小欄第104回の続きになる。

ロシア革命はソ連を生み出した。しかしそれだけではない。共産主義運動は、世界革命をめざしていた。世界の労働者・プロレタリアートは国をまたいで連帯し、世界全体をユートピアの共産社会にしようと国際組織を結成する。いわゆるインタナショナルで、百年前のロシア革命でできたのは、その第三、いわゆるコミンテルンである。

ソ連という共産主義国家が実在していたから、コミンテルンの活動はかつてない規模と実効を有した。各地に共産党を設立し、革命を実地におこしていこうとしたのである。もちろん東アジアも例外ではない。日本共産党も中国共産党も、コミンテルンの支部として出発したものだった。

組織原理に残る民主集中制

しかし日・中の共産党の命運は別れて、今日に至っている。一方は「確かな野党」にとどまり、他方は中国大陸を支配しつづける政権政党となった。まったくかけ離れた地位だし、かつては同じ「共産党」として存在したはずの親密な交流も、もはやなくなっている。両者共通するのは、発足時とは似ても似つかぬ政策・方針をとり、社会主義・共産革命とは縁遠い組織集団と化したことくらいだろうか。

いな、よく目を凝らしてみると、いっそう重要な共通点にして、原初の形態を各々なお保っている核心がある。その組織原理、いわゆる民主集中制にほかならない。それが国家体制にまで拡大したか、政党の内部のみにとどまっているかに、日中の差違があるといってよい。

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