日本の上場バイオベンチャーは30社ほどだが大半が赤字経営。業界が大きく育つために何が必要か。2013年の上場時から営業黒字を続ける希有なバイオベンチャー、ペプチドリームの創業者、窪田規一会長に聞いた。
──日本のバイオベンチャーブームは00年ごろからですね。
経済産業省が主導した「大学発ベンチャー1000社計画」がきっかけ。米国に追いつけと。創薬系バイオも注目を集めた。
ただ、創薬ベンチャーの時間軸が理解されていない。ゲームやECのように完成した技術基盤の上にコンテンツをのせる事業なら数年で利益を出せる。創薬は、薬の候補物質を探して薬にし、承認を取って製造販売に至るまで、15年はかかる。投資家は数年で成果が見えないと離れてしまい、資金不足という負のスパイラルに陥る。
──上場で資金調達しても、売上高や営業黒字化など縛りがあるため、上場維持に経営資源を奪われ、研究開発に集中できない問題があります。
日本では創薬ベンチャーにミニ製薬会社を求める。米国型では、薬の候補物質の発見、最適化、安全性や有効性の確認、承認取得と販売など大手とM&Aやアライアンスを組むポイントがいくつもある。日本では難しい。大手の海外志向もあるが、ベンチャー側にも課題がある。持っている技術の見せ方だ。学者の場合、よいアイデアが一つあればいい論文が書ける。しかしビジネスでは、10のアイデアすべてを投資家に納得してもらう必要がある。そのビジネスモデル構築が重要だ。
この記事は有料会員限定です
残り 658文字
