「日本はF35など米国の戦闘機を多数購入しており、感謝する」。2018年11月30日、20カ国・地域(G20)首脳会合の会議場。安倍晋三首相と会談した米トランプ大統領はこう話を切り出した。
19年1月から始まる日米通商交渉では、日本側の農産物の関税引き下げや自動車の非関税障壁撤廃が議論になる。その中で、通商交渉とは直接関係ないが、カギを握るのが日本の防衛装備品の購入だ。
わが国の防衛関係費は19年度概算要求ベースで5.3兆円(前期比2.1%増)と7年連続の増加が見込まれる。北朝鮮の核開発や中国の海洋進出などが背景にある。購入する防衛装備品は、海外からのライセンス導入を含めた国産品が主体だが、近年、急増しているのが米国のFMS(対外有償軍事援助)による購入だ。

FMSとは、米国が技術移転防止などの観点からライセンス生産を認めていない戦闘機などの装備品や、その教育・訓練などの役務を米国政府自ら販売するもの。
現在、FMSにより日本が購入しているのは、陸上配備型弾道迎撃ミサイルシステム(イージス・アショア)や最新鋭ステルス戦闘機F35(下写真)、新早期警戒機E-2D、弾道ミサイル防衛のミサイルSM-3などだ。
イージス・アショアは北朝鮮からの弾道・巡航ミサイルに対する防衛、F35は尖閣諸島などの島嶼(とうしょ)防衛といった最近の日本の置かれた状況を反映する。
こうした中、防衛装備品が日米通商交渉にも影響を与えるのは、このFMSによる購入が今後も拡大する見通しだからだ。
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