業績は絶好調なのに、なぜなのか──。
モーターや産業用ロボットの大手、安川電機の株価が低迷している。2018年1月には6120円と上場来最高値をつけたが、その後ジリジリと下げが続き、10月には一時3000円を割った。
きっかけは10月中旬に発表した19年2月期決算の下方修正だ。売上高を従来見通しの5100億円から4980億円に、営業利益を655億円から590億円に修正した。変則期決算だった前18年2月期を通期に組み替えた比較では売上高は7.2%増、営業利益は3.3%増と成長が鈍化する見通しで、失望売りを誘った。
背景にあるのが、営業利益の約7割を占めるモーションコントロール(MC)部門の失速だ。MC部門は、半導体製造装置や産業用ロボット、工作機械の精密な動作制御に用いられるサーボモーターと、エアコンやファンに用いられるモーターの回転数を制御するインバーターから構成されている。

安川電機のサーボモーターは、特に半導体製造装置向けに強い。前期はデータセンター向けの半導体需要が急増したことから、主要顧客である製造装置メーカー向けの売り上げが膨張した。また安川電機は産業用ロボットで世界4強の一角を占める。同部門も、中国の生産自動化需要で受注は活況だ。
半導体大手の投資延期
だが、今期に入って頼みの半導体が鈍化している。今夏に半導体メモリ最大手の韓国・サムスン電子が、価格調整のために「想定していなかった規模」(安川電機の村上周二・経営企画本部長)の設備投資の見送りを行った。また、スマートフォン需要の鈍化を見込んだ中国企業が投資を抑制したことも響き、MC部門は下方修正を強いられる結果となった。
この記事は有料会員限定です
残り 566文字
