「世界のベストレストラン50」で世界一に輝くこと4回。コペンハーゲンのレストラン、noma(ノーマ)は北欧の食の歴史を変えたといわれる。この連載の第1回でも、「nomaなどのニューノルディック料理の誕生により、コペンハーゲンなどデンマークの主要都市を訪れるツーリスト数は11%も増加した」と紹介した。
nomaが閉店したのは2017年2月。18年2月、コペンハーゲンのヒッピーの楽園ともいわれるクリスチャニアの北端に場所を移し、営業を再開した。
クリスチャニアは大麻が事実上合法化されているともいわれる地区だ。北端は人通りが少なく、16年8月に新しい店の建設予定地を訪れたとき、コンクリート製の海軍倉庫が落書きだらけで放置されていた。
フェイスブックでこの「noma2.0」への同行者を募ったところ、瞬く間に19人が集まった。18年8月、新しい店の前に立ったとき、廃墟の面影はなくなっていた。倉庫はラボとなり、空き地にはハーブを中心としたガラス張りの温室や大きな窓を備えたダイニングが新設されている。
温室の菜園で食前酒を飲みながら、同行者がそろうのを待ってから店内へ入った。キッチンは入口のすぐ横に位置しており、客が来るたびに従業員全員で出迎えられるようになっている。
その料理は1年休業の間に大きく様変わりしていた。1年を3シーズンに分け、夏は野菜、秋は狩猟と森、冬から春にかけてはシーフードの季節と決められている。筆者が訪れた8月には、最初から最後まで徹底して野菜しか出てこなかった。
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