人人人……。ブルージュの旧市街にあるマルクト広場は観光客であふれ返っていた。1ヘクタールほどの広場で中世の気分に浸るというもくろみは崩れた。どちらかといえば東京ディズニーリゾートの喧噪に近い。
条件が悪かった。2018年8月の土曜日の午後早い時間。ツーリストが最も集中するときに足を踏み入れてしまったわけだ。
ベルギーのフランドル地方に位置するブルージュは、9世紀に毛織物業で栄え、13世紀にはハンザ同盟の貿易拠点として欧州一の繁栄を極めた。だがその後衰勢に向かったことによって中世ヨーロッパの街並みが残されたことが観光地としての魅力となり、「天井のない美術館」「北のベネチア」と呼ばれるようになった。
だが、石畳の路地は、反対側から歩いてくる人を避けることに集中しなければならず、運河を行き交うボートに乗ろうにも、長蛇の列で並ぶ気が起こらない。
人口約2万5000人の旧市街を訪れる観光客は320万人を数える。明らかに観光客が多すぎる「オーバーツーリズム」の問題を抱えている。
国連世界観光機関によれば、1975年に約2億2500万人だった海外旅行人口は、17年、その6倍近い約13億人に増加した。新興国の経済発展に伴う観光需要拡大の影響が大きい。
あふれる観光客、対策は
地元経済を潤す観光客の増加は、本来は歓迎されるべきことだった。しかし、一部の観光地はあまりにも多くのツーリストが押し寄せ、新たな社会問題となっている。
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