筆者の前回のコラムでアジアの喫煙事情を紹介し、東京の状況に少し疑問を呈したのだが、先日台北でこんな光景を目にした。日本の地方都市から台湾に旅行に来た60代の日本人男性3人と、台湾人数人(40〜80代の男女)との会食に交ぜてもらったところ、途中から日本人だけが何となくもじもじし始めた。日本人と長年付き合いのある台湾人企業家はすぐに気がつき、「ああ、たばこなら、レストランでは吸えないから、外へ出てください」と伝えた。
結局、このテーブルでたばこを吸うのはこの日本人の男性3人だけだった。その内の一人は、日本でたばこを吸う場所がいかに少なくなったかを会食中に力説し始めたので、皆が目を丸くした。台湾人が日本へ行けば、「公共の場所でまだこんなにたばこを吸っているのか」と感じるはずだから、この男性がいかに他国の事情を知らないかが知れ渡ってしまった。
たばこだけではない。会食では、日本人の酒の飲み方は恐ろしいという声も耳にした。「ちゃんぽん」という日本語を聞くと、麺ではなく酒の飲み方を思い浮かべる台湾人もいる。台湾人企業家は「まずはビールで、次は日本酒や焼酎、飲み屋を替えればウイスキーでは、付き合うこちらは体がおかしくなるよ」とつぶやきながら、日本人たちにビールを勧め、それから高級ワインを出し、秘蔵のウイスキーまで取り出して歓待していた。
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