
QRコードを使ったスマートフォン決済で日常の買い物から送金までできる。キャッシュレス先進国となった中国で、先頭を走るのがアリババの金融グループ企業・アント フィナンシャルが展開する支付宝(アリペイ)だ。
2004年のサービス開始以来、急速に浸透し中国のユーザー数は5.2億人。国内シェアは54%と、ライバルである騰訊(テンセント)の微信支付(ウィーチャットペイ)に16ポイントの差をつける(18年5月時点)。中国のキャッシュレス比率は6割に達するが、日本はまだ2割弱に過ぎない。

「アントが目指すのは、決済を足掛かりにした金融サービスとテクノロジーの提供」(アントの国際広報・楊昕韵氏)。決済機能だけにとどまらず、保険やローン、スコアリングサービスも展開し、非効率的な既存の金融業を脅かす。
たとえばアリペイにチャージされた余剰資金を運用する余額宝(ユエバオ)の資産規模は、1.45兆元(約23兆円)。これは大手銀行の個人預金額に迫る規模で、17年に当局の規制により上限を設けられた。米国ではアマゾンによる金融業参入が取りざたされているが、アントはすでに実現。さらに近年、この独自モデルを周辺国に広げているのだ。
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