ドルは対円で今年1~3月期に1ドル=113円台から104円台にまで下落したが、その後の4~6月期には逆に反発した。7月半ばには1ドル=113円台まで戻し、1~3月期の下落を帳消しにした形である。1~3月期は円が主要通貨の中で最も強くなり、米ドルが弱い通貨となった。一方、4~7月半ばまでは米ドルが主要通貨の中で最も強くなり、円が弱い通貨となった。もっとも、今年の夏は、再び円が強く、米ドルが弱くなるという関係が戻ってきそうである。
7月20日(金曜日)の為替取引のニューヨーク時間帯から週末にかけて、日本の複数のメディアは、日本銀行が現行の金融政策の「柔軟化」に取り組む可能性を報じた。日銀はすでに2年近く政策を変更していないが、その間、極端な超低金利政策を続けたことで金融機関の体力が毀損し、金融システムが不安定化するという副作用が広がっている。
日銀が長期金利の上昇をある程度許容すれば、日米金利差が縮小して、円高につながることを懸念する声もあろう。しかし、極端な超低金利政策によって、日本の金融システム不安が広がり、日本経済が後退し始めれば、金利差縮小が引き起こす程度では済まない急激な円高に見舞われるリスクが高くなる。
したがって、ある程度ドル円相場が円安水準にあるときに、日銀が長期金利の上昇を許容するのは必要なことだと考えられる。日米長期金利差とドル円の相関は安定的なものではなく、日本企業や投資家の対外投資は活発で、多少金利差が縮小しても急激な円高とはならないであろう。日本の長期金利上昇に連動して米国債金利も上昇すれば金利差は拡大すらしない。
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