副業解禁は、いつか起業をと虎視眈々と狙っている若手社員にとり朗報だ。貴殿の前に座っている若手も、就業規則改定を待ちわびているかもしれない。収入格差拡大を懸念する向きもあるが、やる気のある若手が働ける時期にあらゆる可能性を試さずにいては、日本はグローバルレベルの生産性から取り残されるばかりである。
副業が解禁されると、若手には一歩足を踏み入れた隣の芝生は青く見えるだろう。そうなると残業を禁じられ、それでも人員増は見込めず、達成すべき目標は高く悶々とせざるをえない本業と、副業との(気持ちのうえでの)反転が早々に起きても不思議はない。
では貴社の社員は今、何に時間を消耗し、疲労困憊(こんぱい)しているのか。業務のオーバーフローの一因は、解釈に柔軟性のある「揺らぎ文書」文化の踏襲ではないだろうかと考える。
会議に参加するために社員は、学生時代には書いたこともない組織内だけで通用する文書を、何度も書き直しさせられる。よく目にするのは、一般的な事象(背景説明)から結論を推し量る演繹スタイルの社内文書だ。結論が書類のどこかに紛れている、論点を文脈で察するこの文書はグローバルビジネスシーンでは見られない。
前例重視で書き直し
勢いあるイノベーティブな企画は、前例重視のフォーマットで何度も書き直しを迫られエッジが削られていく。若者は生まれたときから、SNSでの短文投稿や画像、動画で単刀直入、直感的に思いを伝えるコミュニケーションの中で育っているのだから、社内文書作成の要領が悪いのもうなずける。
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