働き方改革の一環として、副業解禁が話題となっている。今後、詳細なルールは企業ごとに詰められることになるだろうが、今の本業に対して利益相反にならず、競合他社を利することにならなければ原則認められるという見方が強い。
そうした緩いルールになると、副業参加者は一気に広がるだろう。もともと若手のキャリア志向は強い。副業で磨いた能力を本業に生かしてほしいと企業がハッパをかけると若手は燃えるだろう。企業は社員のモチベーションを上げるために副業を利用することも考えられる。
ただ、筆者のように副業を前向きにとらえる人は、ムラ社会の日本企業ではまだまだ少数派かもしれない。「副業ばかりに熱心になると、本業がおろそかになる」とか、「副業は政府が言うから嫌々認めているだけ」と本音を漏らす企業人も多いことだろう。
実は企業にとって、副業のうまみを社員が知ると困るのはもっと別のことだろう。自分で事業を始めると、調子がよければ収入がどんどん増える。経費が認められると、課税所得からそれを差し引くことができる。
おそらく、サラリーマンの多くは、自ら事業をしたときの効率のよさを知らない。会社を経由して自分の業績の対価を受け取ると、国に税金を支払う前に、会社にもっと大きな「税金」を取られる。チームで仕事をしているから、自分で稼いだ成果の一部をメンバーに渡さなくてはいけないと、「税金」の意味を納得している人も多い。将来の生活安泰のために、目先の成果配分を捨てて保険を買っていると、割り切っている人もいるだろう。
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