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豊かでも幸せとは限らない 幸福感

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あなたの今の幸福度は、10段階評価(10=最高に幸せ)でどれぐらい? 突然尋ねられると、思わず考え込んでしまうのではないか。

この問いは、国連などが年1回発表している「世界幸福度報告書」の調査として、各国の国民に聞いているもの。2017年の報告書は155カ国が調査対象だった。結果は下表の通り。首位のノルウェー(幸福度7.537)をはじめ、北欧・西欧諸国がトップ10に目立つ。日本は5.920で51位だった。

トップ10を国民1人当たりGDP(名目)でみると、ニュージーランドを除く9カ国が日本を上回っている。やはり幸福感を決めるのは経済的豊かさ──とは言い切れない。米国の1人当たりGDPは世界8位だが、幸福度ではフィンランドやニュージーランドといった国に劣っている。

この調査は国民という集団の幸福感を探ったものだが、個人においても、経済的な豊かさが必ずしも幸福感につながるわけではない。そう指摘する研究の一つが、15年にノーベル経済学賞を受賞したアンガス・ディートン氏らのチームがまとめたもの。収入が増えれば生活の満足度は向上するが、その効果は年収7万5000ドル(約855万円)で頭打ちになるとしている。研究チームは「低収入には感情的な苦痛が伴う。だが高収入で満足はできても、幸福は買えない」と指摘している。

もはやGDPや所得水準のような客観的あるいは量的な指標だけでは、人間という複雑な生き物の心の動きを測れない。かといって主観的な感覚を聞くだけでは、心は可視化できない。行動経済学のフレーミング効果(→関連記事へ)を使えば、言葉による質問は問い方ひとつで相手の回答を恣意的に誘導できるからだ。

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