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東電・川村発言の波紋 トリチウム水をめぐる

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(撮影:尾形文繁)

6月下旬、東京電力ホールディングスの新会長に就任した川村隆氏(元日立製作所会長)。その突然の発言が、漁業関係者らの強い反発を招いている。

「もう判断をしているんですよ。(原子力規制委員会の田中俊一)委員長と同じ意見です」

7月12日に行われた東洋経済などとのインタビューで、福島第一原子力発電所内のタンクに貯蔵されているトリチウム(三重水素)残留水の海洋放出について、川村会長はそう答えた。

川村会長はトリチウム水の処分について、東電が新たに設置する「みらい経営委員会」での議題に挙げていることも明らかにした。

こうした発言をとらえ、川村会長がトリチウム水放出に前向きであるとの記事を共同通信が配信。7月14日付で河北新報など地方紙の1面に掲載された。

漁業関係者が猛反発

これに強く反発したのが、福島県のみならず全国の漁業関係者だった。

発言が報じられると、福島県漁業協同組合連合会は「強く撤回を求める」との書簡を東電に郵送。全国漁業協同組合連合会は、「海洋放出に言及したことは、全国の漁業者・国民に対する裏切り行為であり、極めて遺憾である」との抗議文をホームページに掲載した。福島県出身の吉野正芳復興相も、記者会見で海洋放出への反対を表明した。

トリチウムは溶融した原子炉の炉心を冷やす過程で発生した汚染水に含まれている放射性物質だ。普通の水に性質が近く、東電の設備では分離除去できない。そのため、すでに80万トン近いトリチウム残留水をタンクにため込んできた。

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