加計学園問題の本質は何か。メディアはまったく異なる二つの問題を「ごった煮」にしてリポートしている感が強い。それで本質が見えにくいのだ。
まず、第一に取り上げるべきは獣医学部の新設にかかる構造問題である。わが国は50年以上にわたって獣医学部の新設を認めてこなかった。既得権益の確保を願う日本獣医師会が強く反対してきたからだ。
彼らは与野党を問わず政治家に政治献金を行い、官僚には天下りポストなどを提供してきた。その結果、「獣医師の数は十分足りている」として獣医学部の新設が半世紀以上も認められなかったのだ。
しかし、獣医師の数が不足していないというのは、本当だろうか。国際比較を行うと、欧州諸国(英独仏)は、人口当たり日本の1.3倍の獣医師を有している。何よりも、あらゆる職業に競争はつきものである。少しぐらい獣医師の数が増えたとしても優勝劣敗で自然淘汰に任せればそれでいいではないか。すなわち、メディアが切り込むべき第一の構造問題は、「なぜわが国では獣医学部の新設がかくも困難なのか」という点ではないか。
内部文書を総ざらいに
次に、このような異常な状況を前提とすれば、加計学園でなくても獣医学部の新設を図ろうとすれば、からめ手から攻めるしかないと考えるのが自然だ。加計学園は、地域を限定して規制を緩める構造改革特区の制度に着目して、2007年から今治市を通じて毎年、獣医学部の新設を提案してきた経緯がある。
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