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皇室報道から見えた漢字・漢語のあり方 日本語の素養は不可欠

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  • 岡本 隆司 早稲田大学教育・総合科学学術院教授

INDEX

秋篠宮眞子内親王がご結婚の意向を示された。遠からずご婚約も表明なさるらしい。おめでたいニュースを受け、祝福ムード一色の報道をながめつつ、一種の感慨も禁じ得なかった。

父君の秋篠宮殿下は筆者と同じ年齢、誕生日も二週間しか隔たらない。殿下がまだ「礼宮(あやのみや)さま」と呼ばれていたころから、筆者も周囲からそういわれて育った。同様の人は全国無数だろうが、親近感もなくはない。

内親王にやや遅れて誕生した愚息も、はや大学生だからやはり同世代なのであって、こちらはつくづく歳をとったものだと実感する。小欄は今回、そんな老人の繰り言にほかならない。

お相手は内親王が在学なさっていたICUの同窓生である。にわかに話題となったそのICU=国際基督教大学を、情報番組のアナウンサーが、「こくさいきとくきょうだいがく」と読んでいたのには、さすがに驚いた。

そのアナウンサーは「キリスト」と読めなかったのか、あるいは「きとく」と記した原稿をそのまま読んだのか。いずれにしても、全国の視聴者に放映する番組・社会の言論に関わる企業で、こんな錯誤が生じてしまう現状には、いささか憮然としている。

「基督教」・マスコミだけの話ではない。字幕の表記ミスは数知れず、そのたびおわびと訂正がある。禄を食(は)む大学では学生諸君の漢字知識の目に余る乏しさは、もうあたりまえ、諦観のあげく不感症になった。

外国語ゆえに難しい

もちろん漢字は難しい。元来が外国語・外来語だからである。高度な文明・最先端の技術は、日本では古来つねに外からやってきた。それをあらわす言語が日常つかわない外来語となるのは、日本人の宿命である。

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