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ライフ #サラリーマン弾丸紀行

赤く染まる砂丘でドツボにはまる 格安旅行には修羅場もつきもの

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ナミビアの赤い砂丘は夕暮れ時にはさらに赤みを増す。女子が1人砂丘にたたずんでいた

赤い砂の上でむなしくレンタカーのタイヤが空転していた。さっきまで砂丘を赤く、美しく染めていた夕日はすでに没し、砂漠は闇に支配されつつある。

ここは南西アフリカのナミビアにあるナミブ砂漠。砂丘の美しさは旅行者にはつとに知られる。

2012年の紅白歌合戦では、MISIAがこの砂丘をバックに歌い、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のロケ地にもなった。月面を思わせる、荒涼とした光景が広がっている。

だが、今は風景を堪能している場合ではない。運転席のH氏にも焦りの表情がうかがえる。

昨年のヨルダン行きに続き、17年のゴールデンウイークのナミビア旅行にも二つ返事で同行をOKしたのがH氏だ。「次の行き先はナゴルノ・カラバフや」という旅行通だが、彼にも想定外らしい。

こんなこともあろうかと、トヨタ自動車の「RAV4」を借りていた。だが、慌てて開いたマニュアルで重大な事実に気づいた。「この車、4駆に切り替えるボタンがない……」。前輪駆動限定なのだ。RAV4の4が紛らわしいと毒づいても後の祭りである。

この日は朝からおかしかった。ヨハネスブルクでは飛行機の出発時刻を勘違いし、ナミビア行きのチェックインカウンターに着いたのが出発30分前。当然、搭乗を拒否されると思ったら、地上係員がこっそり搭乗券を出してくれた。だがゲートに駆け付けると搭乗拒否。それを拝み倒してナミビアに飛んできたばかりなのに……。

この砂漠は国立公園となっており、日の出とともにゲートが開き、日没時にクローズする。今いる位置からゲートまで60キロメートルある。

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