全都道府県へ出店し、390店を展開、今年創業30周年を迎えるヴィレッジヴァンガード(ヴィレヴァン)。その1号店である本店は地下鉄鶴舞線の駅から徒歩15分の場所にある。旧刊中心に店員の推す書籍を積み上げ、関連雑貨を並べる。この「原点」といえる店づくりは健在で、遠方から訪れる客も多い。
本店は立地条件が抜群の下北沢店や渋谷宇田川町店に売り上げで劣るものの、ガレージ風の建物に板張りの床、階段を設けて全体を見渡せる店内レイアウトなど、レトロで路面店ならではの雰囲気にあふれており、独特の棚づくりノウハウが確立されている。
ヴィレヴァンは1986年にこの地で開業した。以来急成長を遂げ、2003年4月に上場。03年5月期の売上高は87億円、それが15年5月期で363億円、連結(ヴィレッジヴァンガードコーポレーション)では460億円規模に成長した。不良在庫を処理した13~14年に最終赤字に陥ったが、足元のヴィレヴァン事業の利益は急回復中だ。
ヴィレヴァンの独自性は、店長の判断で旧刊を中心に本当に売りたい本を並べている点にある。本店ではコアファンが多いことで知られる大友克洋や松本大洋らの漫画本をレジ前で全面展開し、ヴィレヴァンの定番となった書籍の『リトル・トリー』も平積みしている。黄色いポップには、店長が推す理由をユニークな表現で書き込む。関連雑貨なども一緒に並べ、ついで買いを誘う。
こうした戦略が当たり、一般書店が新刊やベストセラー中心の似通った売り場づくりをする中で、異色の書店として出版不況の中でも出店攻勢を続け、成長を遂げてきた。
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