次々と襲いかかるトランプ米大統領のスキャンダルに振り回され、ホワイトハウスの職員はストレスで崩壊寸前だといわれている。わめきちらす大統領から隠れるのに職員は必死のようだ。
信頼できる情報によると、大統領は1日のうち相当の時間を、テレビニュースを見るのに費やしているという。お気に入りの米FOXニュースを唯一の例外として、放送内容に怒り狂い、なぜこんな報道を許したのかと側近に当たりちらしているようだ。
大統領選挙時におけるトランプ陣営とロシアの癒着をめぐる捜査を指揮する特別検察官にミュラー元FBI(米国連邦捜査局)長官が任命されたが、これによって大統領の機嫌がよくなることはない。ミュラー氏は元FBI長官として尊敬を集める人物であり、しばらくは捜査を継続するだろう。
だが、同氏を任命したローゼンスタイン司法副長官の声明にあるように、ミュラー氏の権限が「連邦犯罪」の捜査に限られるのであれば、相当の問題が調査対象から抜け落ちる。犯罪とはならなくても、弾劾に値する問題行動というものは存在するのだ(司法妨害に基づく弾劾は、刑法の規定と完全に一致するわけではない)。
一連の騒動は、コミーFBI長官の突然の解任によって始まった。これはホワイトハウスの内外を問わず、ショッキングな出来事だった。唐突に出てきた動きで、しかも、まともな説明がいっさいなかったからだ。トランプ大統領は後に「ロシアの問題」でコミー氏をクビにしたと米NBCテレビに語った。
司法妨害を認めたとも取れる発言であり、大統領の本音が現れた珍しい瞬間だ。司法妨害は、ニクソン大統領の辞任につながった嫌疑の一つだ。ニクソン氏は弾劾を受けるよりも、自ら辞任することを選んだ。
先日、別の驚くべき事実が明らかになった。2月中旬にフリン国家安全保障担当大統領補佐官を解任した翌日、トランプ大統領が同氏に対する捜査を中止するようコミーFBI長官に要請していたのだ。大統領は、解任したフリン氏がロシアおよびトルコ政府との癒着の罪を免れるため司法取引を行うことを恐れたように見える。
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