グリーンピースは世界規模で活動する環境保護団体。約300万人の個人サポーターを擁し、国連とも連携関係にある。その事務局長で、気候変動問題に長年取り組んできたジェニファー・モーガン氏が4月に来日。本誌の単独インタビューに応じた。
──地球温暖化防止の観点から、日本のエネルギー政策をどのように評価しているか。
日本の政策は、パリ協定(昨年11月に発効した地球温暖化防止の国際的な枠組み)で決まった方向性と一致していない。ほかの国では再生可能エネルギーの開発はブームになっており、送電網への優先接続が確保されている。一方、日本では必ずしもそうなっていない。石炭火力発電所の計画が相次いでいるのも、世界の流れと逆行している。
──来日の前に中国を訪問したとのことだが、どんな印象を抱いたか。
中国では風力発電と太陽光発電への投資が大きく伸びている。2013年以降に新たに作られた発電容量の大半が再エネだ。一方、石炭の消費は減少に転じている。
インドの動きも興味深い。気候変動および大気汚染対策の観点から、石炭火力の比率をかなり下げている。昨年には古い石炭火力発電所の約2割の閉鎖を決めた。
トランプ政権下でも再エネに超党派的支持
──中国に次ぐ世界第2位の温室効果ガス排出国である米国では、温暖化対策に否定的なドナルド・トランプ氏が大統領に就任した。
トランプ氏は、オバマ政権が導入した(火力発電所の発電効率向上を狙いとした)「クリーン・パワー・プラン」廃止に署名した。トランプ政権のやり方は科学的にも道徳的にも理解しがたく、世界の潮流からも外れている。ただし、大統領が署名しただけでは政策見直しの実効性はなく、トランプ氏のもくろみが実現するまでには相当の時間がかかる。その一方で同氏のやり方に反対する訴訟が全国規模で相次いでいる。
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