なぜ、残業はなくならないのか
常見陽平 著
『僕たちはガンダムのジムである』の著書で知られる労働社会学者は、残業は日本的雇用システム、仕事の任せ方から考えて必然的に発生するものだと説く。人手不足を補ったり、仕事の繁閑に柔軟に対応できたりするなどの合理性もある。だからといって長時間労働が容認されるわけではない。
「電通過労自死事件」をきっかけに、国も企業も長時間労働是正に取り組むが、根本的な解決になっておらず、逆にサービス残業などで労働者を苦しめるのでは、と警鐘を鳴らす。いくら時間の規制をかけても仕事の絶対量を見直さないかぎり、残業はなくならないという。残業問題の本質を明らかにしつつ、「ジムなり」の働き方を考える。
中国のフロンティア 揺れ動く境界から考える
川島 真 著
急速に世界進出を果たした中国。2008年から13年にかけて、中国がまさに経済大国へと飛躍しようとする躍進ぶりを中国外交史の研究者が解説する。中国国内はもちろん、著者自身が国外のさまざまな地域に実際に足を運び、現地の人々や現地に住む中国人から聞いた最前線での話をまとめている。
たとえば双方向性。アフリカ・ザンビアにできた、野菜の栽培と販売を手掛ける出稼ぎ中国人街の活況。一方、広州市にアフリカ人のコミュニティが形成される。中国人のアフリカ投資をかき立てる雑誌『非洲』が仲を取り持つ。
中国政府による肯定的な言説でもなく他国による批判的な言説でもない、現場目線の実態が描かれている。
痛覚のふしぎ 脳で感知する痛みのメカニズム
伊藤誠二 著
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