日本の近代とは何であったか 問題史的考察
三谷太一郎 著
19世紀後半の最先進国だった欧州列強をモデルに成し遂げられた日本の近代化。本書は、英国のジャーナリスト、ウォルター・バジョットが提示した近代の概念に照らし合わせながら、この国の近代化の歩みを考察する。マルクスが近代を資本の論理によって説明したのに対し、バジョットは政治体制の変化に重点を置いたところに特徴がある。
政治史家である著者は、政党政治、資本主義、植民地帝国、天皇制をキーワードに、日本で国民国家が成立するまでに、政治的求心力の形成が誰によって、なぜ、いかにして行われていったのかを掘り下げる。
また近代化の歩みに照らし合わせた、日本の将来像をも思い描いている。
警察手帳
古野まほろ 著
交番、警察署、警察本部、警察庁など、警察の各階層の職場で勤務してきた元警察官のミステリー作家が、自身の経験を踏まえて警察組織の実態を解き明かす。たとえば組織の実際の仕組みは。警察手帳の中身は。刑事ドラマとの違いとは。警察官に必要なスキルは。誰もが一度は考えたことがあるような疑問に多く答えてくれる。
警察官は事件に遭遇すれば、被疑者の取り調べから証拠採取、関係者の証言を得ること、起訴するための検察官の説得に至るまで、あらゆる場面で高度なコミュニケーション能力が求められるという。「ホシ」「ガイシャ」などは使うが、「デカ」は使わないなど、警察独自の符丁についての解説なども興味深い。
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