松山英樹の快進撃が続いている。この1カ月間、日本オープンの優勝から始まって、準優勝、優勝、優勝と4戦3勝。中でも、WGC・HSBCチャンピオンズは米ツアーの試合であり世界ゴルフ選手権の一つという大きな大会だ。下世話な話をすれば、なんと賞金獲得額が4週間で3億3420万円である。しかも世界ランキングでも6位となって、文字どおり世界のトップの仲間入りを果たした。
けれども松山が、急に強くなったわけではない。それなりの準備と努力を怠ることなく、まるで恒久的な感覚でスキルアップを図っていたのだ。
思い出深いのは、2011年マスターズで、アマチュア選手として出場し、日本人選手初のローアマ(全体で27位タイ)に輝いてから、ちょうど1カ月後のことだった。当時、東北福祉大学のゴルフ部に所属していた。19歳の春のことだ。
インタビューのために仙台へ行って、松山と会ったときのことだった。
「(マスターズ帰国後)この1カ月、クラブも握っていなかったんですよ」と言った。何してたの?と質問すると「ずっとトレーニングしていました。ほら、太ももがこんなに大きくなって、ズボンがはけなくなっちゃって……。太ももに合わせるとウエストがブカブカだし、ウエストに合わせると太ももが入らないんです。筋肉がついて股ずれするほどですよ」と笑いながら言った。
この記事は有料会員限定です
残り 563文字
