アリババのEC事業は自社で物流を手掛けない。個人・法人が自分たちで在庫を抱え配送する仕組みで、これは日本の「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」と同じといえる。しかしアリババは最近、出店者の物流をサポートするサービスを始めた。運営するのはアリババグループが47%出資する、2013年設立の菜鳥網絡(ツァイニァオ・ネットワーク)だ。ツァイニァオはアリババのEC事業をどう変革するのか。CEOの童文红(ジュディー・トン)氏に聞いた。
──なぜアリババが物流支援サービスを始めたのか?
アリババグループの願いは、難しいビジネスを世界からなくすことです。04年にネット取引をサポートする方法はないか、中小企業を助け、彼らの金融問題を解決できる方法はないかと思い、われわれは専用決済のサービス「支付宝(アリペイ)」を作りました。しかし、物流については課題が解決されていませんでした。
ツァイニァオを設立した理由は、早く、確実な物流で商品を届けたいというニーズが出店者側にあったからです。中国では毎日5700万個の荷物が配送されており、これは米国3500万個を上回る規模です。中国のこの数字は20年までに1.45億個まで増えると予測されています。物流の精度向上や効率化は喫緊の課題だったのです。ツァイニァオには現在2000人の社員がおり、その半分以上が技術系のエンジニアです。
──どのようなサービスを提供しているのか?
われわれは数百の配送業者と提携しており、中でも主力の15社と戦略的提携関係を結んでいます。この15社は中国における配送業界の90%以上のシェアを占めています。倉庫管理については、四十数社の提携パートナーがいます。われわれはアリババの出店者がこれらの提携先を活用できるサービスを提供しています。出店者にとっては、自分たちの物流業務に関する手間が省けますし、消費者にとってもメリットが生まれます。10年以内に中国全土で24時間以内、世界中で72時間以内に商品を届けることを目指しています。
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