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東京五輪まで日本のスポーツ熱は続くか 健康水準の向上が個人の生産性を引き上げる

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  • 太田 聰一 慶応義塾大学経済学部教授
[今週の眼]太田聰一 慶応義塾大学経済学部教授
おおた・そういち●1964年京都市生まれ。京都大学経済学部卒業、ロンドン大学大学院修了(Ph.D)。名古屋大学大学院経済学研究科教授を経て2005年から現職。専門は労働経済学。著書に『若年者就業の経済学』、共著に『もの造りの技能─自動車産業の職場で』『労働経済学入門』など。(撮影:梅谷秀司)

リオ五輪の興奮冷めやらぬ中、4年後の東京五輪への期待が高まっている。昨年10月にはスポーツ庁が発足し、鈴木大地長官の下、スポーツを一層振興する体制が整った。日本のスポーツ熱は当分続くのではないかと思う。

スポーツには種々の効能があるが、その最たるものが健康水準の向上だ。これは、国がスポーツを振興する大きな理由となっている。世界保健機関も18〜64歳の人々に対して、週150分の有酸素運動を推奨している。適度な運動は心肺機能を改善し、安静時血圧の低下や中性脂肪の減少に寄与する。とりわけ、生活習慣病について指摘されることが多いわれわれ中高年は、医師面談などで運動の必要性を聞かされている。

肉体的健康だけでなく、精神的健康の面でもスポーツには大きな効能がある。スポーツをすることで、ストレスを発散しやすくなることはよく知られているが、不安を和らげる効果があることもわかっている。

スポーツの効用はそればかりではない。親はしばしば子どもに習い事としてスポーツをさせようとするが、そこには多分に「教育的」な動機がある。たとえば、チャレンジ精神、困難を乗り越える力、社会への適応力といったものが、スポーツによって涵養(かんよう)されるとしばしばいわれている。もしそれが正しければ、子どもにスポーツをさせることは、子どもによりよい教育を施すことにつながる。もちろん、子どもにスポーツをさせると、勉強などほかの活動時間が少なくなってしまうことを危惧する向きはあろうが、今年1月に発表された、英国のエミリー・タナーらの共同研究は、その懸念を払拭するものだ。

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